2013年06月23日
【第10回】ハウスメーカーだときついですよ。
さて、建築家との初会合を終えて提案を待つ段階になったのですが、打ち合わせの中で気になる発言があったのでここで考えてみたいと思います。
その発言とは……。
「ハウスメーカーだときついですよ」
この言葉に含まれる意味は、以下の3つがあると感じました。
①ジャニーズをはじめ、有名芸能人を広告に使ったりするのでハウスメーカーはコストがかさむ⇒設計事務所ではTVCMなどを流さない分安く済む
②ハウスメーカーは場面ごとに担当が分かれる⇒設計事務所ならトータルで見る⇒どの場面でも自分が責任を持つ
③自由設計とはいえハウスメーカーの商品は仕様が決まっている⇒設計事務所は完全自由設計
①に関しては私も100%納得です。
Tホーム、Sハウス、Dハウス……。ハウスメーカーの広告では超大御所芸能人を起用しているところも少なくありません。
一方で芸能人を起用しないメーカーもあるし、工務店などならそもそもこの理屈からは除外されます。
②と③に関しては正直、いろいろなところと話をしてみないとわからないですね。立地条件はお客さんにより全く違うので設計もある程度自由にできないと話になりません。
「自分はこういう家を作りたい!」という要望が細部にわたりあるなら建築家さんと一緒に作り上げるのは楽しいと思うのですが、私の今回の計画でもっとも重要なのは“魅力的な賃貸スペースをどれだけ確保できるか”です。その中で自分世帯と親世帯がどれだけ魅力的なスペースになるか。
全面ガラス張りの家、家の中に家を造る発想、某競艇選手が建てた全面大解放な家など、こんなことも出来ちゃうの?という夢の家は望んでおりません。
ただ、ガレージハウスにだけはちょっと憧れがありますね。
しかし今回の建築計画では夢のまた夢ですが……。
このブログで今後頻繁に出てくると思いますが、今回建築する敷地が面している道路は道幅2m以下。最も細い場所では5ナンバー車がミラーを畳まないと通れないのです。
止まっているクルマは圧倒的に軽自動車が多い場所。ワゴンRを眺めながらビールを飲む気にはならないし、Y10やクラシックミニ1台で生活するのはリスクがでかすぎます(好きですけどね)
……横道にそれましたが、建築家さんがどんなプランを提案してくれるか楽しみです。
一方で住宅に詳しい友人がしきりに「ハウスメーカーのほうが何かと楽だぞ」とささやくのも気になります。
ハウスメーカーが楽だという友人のいい分は、次回のブログに書いてみましょう。
☆今回の言葉☆
『夢の家』
お洒落雑誌の住宅特集や半年に一度ほど放送される住宅番組などを見ていると、本当に驚きます。家ってこんなことも出来ちゃうのかって。こんなところに住めたら楽しいだろうなというものも多数ありうっとりします。
一方で、今はいいけれど5年後・10年後どうするんだろう。すぐ飽きそうだし……と感じることもしばしば。
クルマなら飽きたら買い換えることができます。マンションも売ってしまえばいいでしょう。しかし家を建てるとなると、なかなかそうはいきません。ましてそこに賃貸住宅が絡むとしたら……。
東京・三鷹には『天命反転住宅』という有名なぶっとび住宅があります。
ここは岐阜にある養老天命反転地をデザインしたアーティストがデザインした集合住宅。すごい人気でかなりの数の入居待ちがあると聞きます。
これは賃貸で数年済むからありなのでしょうね。
最近引っ越した友人と酒を飲んだ時、彼はこんなことを言っていました。
「間取り、家賃ともに魅力的な家があったが、たったひとつ気にいらないことがあってそこに引っ越す気にはなれなかった。風呂のバスタブが真っ赤なんだよ。疲れて家に帰ってきて、真っ赤な風呂に入って落ち着くか?」