2013年07月13日
【第16回】建築家さんのプラン『ブリッジのある家』
そんなわけで建築家さんからプランが上がってきたわけですが、諸般の事情により彼が作ってくれた図面をここに掲載することはできません(申し訳ないです)。
でも建築家さんが作ってくれたプランはすごく素敵なものです。
東西に長い土地(南が隣家に接近している状態)で光を存分に取り入れられるよう設けられた中庭。そこには現在実家にある紅葉と梅の木を活かせるようなデザインになっています。
母+妹宅は16帖のLDKとそこから中庭につながる形で置かれたウッドデッキ。
オーナー宅は18帖のLDK。中庭で開放的になっているため光が存分に差し込みます。
主寝室と子ども部屋は3階に。主寝室には10帖以上あるウッドデッキと繋がり、さらに賃貸部分の屋上もルーフバルコニーとして使えます。ここでバーベキューなんかしたら最高でしょう。
これはプランA。全部で3案提示いただいたので、それぞれどんな感じかをテキストで(図面出したいなあ)。
【プランB】
1Fは母+妹宅。
17.5帖のLDKに二人の寝室。
もちろん中庭があり、デッキテラスがふたつ。リビングのデッキテラスはそのまま中庭へと続く開放感。
1Fには母宅とオーナー宅で共用できる客間も設置。
そして2階がオーナー宅。
LDKはどーんと28帖! ゆとりあるアイランドキッチンに3帖ほどの パントレーも。
【プランC】
オーナー宅、母+妹宅をそれぞれ2階建てで配置。中央に大きな中庭を作ることでプライバシーに配置しつつコミュニケーションも生まれるように。
このプランの目玉は、オーナー宅の仕事部屋には中庭の上にかけられた“ブリッジ”を渡っていく。ブリッジを渡ることでオンとオフの切り替えが出来るように。
イメージはこんな感じですかね?ブリッジの下がリビングではなく中庭になるのです。
もうね、素敵過ぎるんですよ。とくにプランCのブリッジなんて(間違いなく『ブリッジのある家』とかいう名前で雑誌に掲載されたりするんじゃないかな)私も家内もうっとりです。
ただ……。当ブログで何度か書いたように、今回の計画は賃貸ありきの話。プランAの賃貸では収支バランスがよくない。BとCにいたっては賃貸の話は完全に消え去っています。
そのことを建築家さんにただすと……。
「家はあくまで家族のもの。家族のプライバシーを最優先に考えたほうがいいでしょう。賃貸併用になるとどうしてもプライベートは薄れます。それに賃貸スペースを作る分、予算も上がってしまいますよ」
そうはいうものの、母からの資金提供がない中でこんなに広い二世帯住宅なんか建てられるわけがない。
私「ちなみにこのプランだと建築費はどのくらいかかるのでしょう?」
建築家「正確な計算は現状ではまだできないので非常に大まかなイメージになりますが…。賃貸のついたプランAだと7500万円くらい、BとCは4500万~5000万円見ていただければ余裕だと思います」
この金額を言われた瞬間、私ごときしがないフリーランスが家を持つというのは夢のまた夢なんだと悟りました。
目の前ではしゃいでいる母と妹にどうやって諦めさせたらいいのだろう…。
☆今回の言葉☆
『家はあくまで家族のもの』
まったくもっておっしゃる通り。これは家を建てる際の根幹となるものでしょう。
プランAとプランB、Cでは2階建て、3階建てという違いはあるものの、賃貸がつくとなぜこれほど高くなるのか。ご存知の方も多いと思いますが、答えは水回りの数が増えるからです。キッチン、トイレ、お風呂はそれぞれ給排水が必要になります。この設備と工事にお金がかかるのです。
ちなみに2世帯住宅でコストを抑えたいなら、玄関・水回りを供用にすること。しかし互いのプライバシーはなくなります。