借入
2013年05月01日
【第3回】それでもフリーランスには圧倒的に『賃貸派』が多い理由
フリーで仕事をしている人の収入(売り上げ)は、本当にピンキリ。かる~く年収1000万円以上稼いでいる人だってゴロゴロいるわけです。
それでも多くの人は賃貸生活を送っています。
なぜか?
答えは簡単。フリーランスには『社会的信用』がありません。
数十年前に比べればフリーという生き方の認知は高まっていると思いますが、認知と信用は別物。
納期を守りつつ質の高い仕事をし、ギャランティに対しても一切文句を言わずにクライアントから信用を勝ち取っても、社会的信用とは一切関係ないのです。
サラリーマンには信じられないかもしれないですが、賃貸マンションやアパートへの入居を断られることだってあるんですよ。それも、あほみたいな高級マンションではなくごくごく普通の家賃の部屋で。もちろん家賃を払う自信はあるのに。私もこれを2回経験しています。
『売り上げ1000万円のフリーランスより売り上げ500万円の会社社長のほうが信用力がある』
賃貸入居すら断られるんだから、銀行から戸建て建設やマンション購入のためにお金を借りるなんて至難の業。
一度、自宅近くに建つマンションのモデルルームを冷やかしにいったとき、営業マンが出てきて冷やかな目でこう言われました。
「うちのマンションって35年ローンだと毎月これだけの返済になるんです。大変でしょう…」
金額は私が払っている家賃+駐車場代より4万円ほど安い。それでも35年返済するのは無理と門前払いされるんです。
よって、売れてるフリーランスでも圧倒的に賃貸派が多くなる。こんな理由で家賃50万円の賃貸に住んでいるカメラマンだっているんです。
だったら会社にすればいいじゃん。当然そう思いますよね。
でもね、これが出来る人はフリーなんかにならず、独立と同時に会社を立ち上げています。
元来面倒くさいのが苦手な人が、フリーランスになっている。それも信用力のなさにつながるのでしょうね。
仕事はそこらの会社より真面目にやるんだけれど。
最近はノマドワーカーやフリーランスに憧れる人も多いと聞きますが、やるなら最初からきちんとしたほうがいいですよ。
☆今回の言葉☆
『フリーランス』
法人形態にせず一匹狼で仕事をしている人間のこと。仕事さえきちんとしていれば取引先からの信用はある程度得られるが、企業から見れば景気の浮き沈みによって簡単に切りやすい便利な使い捨て労働力でもある。また企業によってはフリーランスとは取引をしないというところも多々ある。それでもその企業と仕事をする場合、間に代理店が絡んできて上前を撥ねられる。